• Facebook Black Square
  • Twitter Black Square
  • Instagram Black Square
  • Pinterest Black Square

© 2019 bitlab inc. All Rights Reserved.

今後の歯科界における技工士のポジション

September 23, 2017

コンビニや衣料品店、レストランなどのレジで、電子決済用の端末をよく見かけるようになりました。老若男女にかかわらず、皆さん慣れた手つきでスマホやカードを端末にあてがい、文字通りスマートに支払って行かれます。ここ数年であっという間に世の中に普及・浸透したものの1つではないでしょうか。某衣料品店のレジでバイトをしている我が家の次男に聞くと、現金で支払うお客さんは既に半数以下ではないかと言います。

 

世の中の変化というのは、毎日同じルーティーンで生活していると気づきにくいレベルの速度ではありますが、世代という括りで見てみるともの凄いスピードです。この、じわじわかつスピーディーに進化していく世の中に取り残されないために、一歩引いて客観的に広い目で自分の周りを眺めてみることも時には必要ではないでしょうか。

 

 

先日、歯科医師の先生から歯内療法のセミナーに誘われ、受講する機会を得ました。歯科技工士が歯内療法?? 最初はそう思いましたが、歯科医療に関わる仕事をさせていただいてるからには全く無関係ではないわけで、とても貴重な機会をいただいたと思い参加させていただきました。朝は10時前から始まり、夕方5時までみっちり。講師の先生方が交代でプレゼンテーションを行います。講師の先生方はPESCJという歯内療法に特化したスタディーグループに在籍するドクターの中でも選ばれた精鋭6名です。

 

歯内療法──エンド(ENDO)とも言います。平たく言えば根管治療のことです。僕が知っている根管治療といえば歯の神経を抜き、空いた歯髄腔を拡大して綺麗に消毒し、根充材でフタをする・・。そんなイメージです。見たこともないし見る機会もありませんから勝手なイメージでしか理解できていないのは当然です。

 

実際のところはどうなのか。その治療光景はまるで脳外科手術です。見たことはありませんが(笑)。歯内療法の大敵はバイ菌とのことで、バイ菌だらけの口腔内から歯髄腔が露出した歯牙だけを完全に隔離します。口腔内にある歯牙を一本だけ隔離する。そんなことが可能なのでしょうか。その方法は、ラバーダムという薄いゴム製のシートで覆い、治療する歯牙だけを露出させて治療を行うそうで、これは歯内療法の基本中の基本なようです。

 

そしてマイクロスコープ。これも必要な機材の1つです。歯牙自体あんなに小さいのに、その歯髄腔の中を治療するのにはもう顕微鏡で観るしかないのもうなずけます。

 

バイ菌から隔離──ラバーダムを使用する。

小さな歯髄腔の中を隅々まで見落とさない治療環境を作る──マイクロスコープの完備。

 

セミナーを聴くと講師の先生方は一見当たり前のことを当たり前に履行しているように見えますが、どれをとっても大変な時間と費用のかかることです。それだけではなく術者側の技術習得までの労力、そして患者さんにその治療の大切さを理解していただくまでのコンサルティング、これら全てが歯科医師の仕事であると同時に歯科医院で行われる診療のごく一部でもあります。

 

 

今回、歯内療法だけのセミナーで丸一日を費やしたわけですが、歯科でやらなければならないことはご存じの通りペリオもあれば矯正もあり、そして私達歯科技工士が直接関わる補綴もあり、その補綴の中でもインプラントだけとってみても、もうそれだけで非常にに深い世界があります。今後ますます歯科医療の技術が発展していくと、各分野の専門性が更に高くなっていくでしょう。そして今回参加したセミナーでもう一つ特筆したいのが、6人の講師全員が30代半ばから40代前半の若い歯科医師の先生ばかりであり、今後の歯科界はますますその傾向が高まるのは間違いないことです。

 

 

毎日技工の仕事に追われていると、補綴こそ歯科の全てのような錯覚に陥ります。一昔前までは、虫歯を削って被せ物を入れ、歯が抜けたところに義歯を入れる。そういった治療が歯科の中心だったかも知れません。しかし一歩引いて客観的に現在の歯科界をを眺めてみる。すると実は、補綴分野に於いて歯科技工士の専門家として求められる地位が非情に重要なポジションになりつつある時代に来ていることに気づくのではないでしょうか。どんなに能力のある歯科医師でも、一人の人間として出来ることには必ず限界があります。これだけ専門性の高い分野に細分化された歯科医療を一人の歯科医師だけでこなすのはもはや不可能です。そんな時代を見据え、補綴分野の一専門家としての自覚を持って技術や知識に磨きをかけていきたいものです。

Tags:

Please reload

Recent Posts
Please reload

Search By Tags
Please reload

Follow Us
  • Facebook Classic
  • Twitter Classic
  • Pinterest Classic